「猫のしっぽ カエルの手」 京都・大原 ベニシアの手づくりぐらし

   

              ベニシアさんの新しい球根の補植  野良着姿              手づくりのローズヒップやハイビスカスのお茶

            毎回登場する色んなファッションも楽しみ 野良着姿    ベニシアさん手づくりのドライハーブ(ローズヒップとハイビスカス)

         何だか手縫いのものばかりみたいで素敵         この絵も字もすべて手描き いつも野原でデッサンしている

 

 

 

      「猫のしっぽ カエルの手」 

       京都・大原 ベニシアの手づくりぐらし(NHK ハイビジョン放送分 Vol1)

 

 

  今日の子供の日はあいにくの雨で、立夏とはとても信じられないぐらいの寒さで、この端午の節句に合わせたように、府中のくらやみ祭りはあったのでしょうか。五月の天空高く泳ぐ日本独特の鯉幟は可哀想でなりませんね。当家は女の子ですが、部屋用の小さな鯉幟が飾ってあります。娘・杏に特別なお料理として、勿論離乳食ですが、朝から数種類のお野菜でスープ(辰巳芳子風)を作ろうと、コトコト煮込んでいます。果たして食べてくれるでしょうか、楽しみです。又先日の鎮花祭で、脚の怪我の状況を聞かれた父からは、吉野ぐらいで何だとばかり一喝されました。痛みが取れ、もう少し元気になったら、一緒に徐々にトレーニングをしてあげるからと言われ、その日が来るのが何かと楽しみで嬉しくてなりません。この大型連休、普通ならどこぞのお祭りか陶器市荒らしなどに行くのが通例でしたが、まだ脚の具合が捗々しくなく、連日家族三人半でベッタリとしている日々が続いています。中でも机に掴まり立ちを始めた杏を、猫じゃらしのように構っている時が一番楽しい時間で、満一歳前には歩けるようになるかも知れません。杏のアンヨと僕のアンヨ、どっちが早いのでしょう。ウフフ!楽しみが倍増というものです。このところの妻がしているお勉強のルーティーンは午前中二時間、午後三時間にちゃんと決まっています。妻は読書か論文書きにその殆どの時間を費やしています。今回も京都からたくさんの蔵書を送ってもらい、妻の部屋はちょっとした研究室並みの様相を呈しています。ちょいと覗いてみると、荻野三七彦先生などの書誌学論など実に面白い本ばかりで、僕にも興味津々というところですが、でも杏と一緒になって遊ぶのが好きで、普段撮り貯めてあった多くのテレビ録画を繰り返し観ています。一番観ているのは、NHKハイビジョンで放送になった「ベニシアさんの手づくりぐらし」で、映像の美しさもさることながら、現代の僕たちに多くの示唆に富んだものになっており、田舎ぐらしへの憧れが一層強くなっております。食事の時、妻に話すと、ハイハイ分かっているえと割と素気無い返事が帰って来るばかりですが、子供の教育のこと、自分の学問のことなどなど、そうするためには僕たちの間に山積する諸問題があるようです。でもいつか必ず実現したいものだと妻に話しかけています。今出来ることは何か、それだけを考え、精一杯に手近な手づくり暮らしを少しずつ実践すべきだと思うに至りました。いつかあった大原・ベニシア邸の放送は割と総括されたベニシア(Mrs Venetia Stanley=Smith)さんの生活全般でしたが、今度の放映「猫のしっぽ カエルの手」はもう少し具体性をもって細かく描かれています。Herb利用のRecipeが毎回公開されます。ではその模様を以下に書かせて戴きたく。そして多くの方々と共感出来ることや共有出来るなるべく多くの話題などを盛り込みたいと存じます。

 

 

    Vol 「春を呼ぶ水仙」

 

        ハーブ採取の楽しげなベニシアさんの顔  ハーブを取る時の実に楽しげなベニシアさんのお顔

 

  シリーズ化され、何度かに分けられた映像で、ベニシアさんの庭づくりだけではなく、毎回近所に住む大切なご友人たちも紹介され、ベニシアさんのお人柄が感じられる。最初田舎暮らしに馴染めるかご本人には心配もあったらしいが、大原という土地柄だろうか、或いはベニシアさんのお人柄ではないだろうか。親しげで前向きな方々が登場する。NHKハイビジョンの、このシリーズ「猫のしっぽ カエルの手」の冒頭は、13年前から大原の古民家で住むベニシアさんの回想から始まる。日本では春の寿ぎを櫻だとすれば、イギリスでは水仙であると。(パリではクロッカスである)。三方を山々に囲まれた大原の里は、水清浄にして、空気は澄明、人の情も厚い。そんな暮らしが大好きなベニシアさんは、何と彼女の考え方まで変えさせるに充分であったと言い、人は季節に敏感になり、最後の冬の名残となるストーブの前へと座る。「テレビをつけず、どことなく淋しげなストーブの灯かりで本を読む、そんな時間がとても贅沢で、楽しい贅沢といえるでしょう」とストーブに手を差し出すベニシアさん。いいなぁこんなの!羨ましいなぁ!と僕は思う。土鍋に掛かっているのは、本宅以外に直ぐ前に借りている畑から採った、採れたてのローズマリーが入れてある。部屋じゅうその早春の香りでいっぱいになる。

 ベニシアさんは英会話学校の校長先生で、子供は四人(前夫との間の子三人含む)いらっしゃって、上の三人は既に独立し、それぞれに孫もいる。この大原には山岳写真家の夫・梶山正さんと、その子・悠仁(ゆうじん)君の三人で一緒にいるが、ベニシアさんは自然の中で、子供が逞しく育って欲しいと願い、大原に越して来た。それに自分の庭を持ち、思う存分庭作りを楽しむこと、それが偽らざる夢だったらしい。その時の悠仁君はまだ二歳であったようだ。大原のこの古民家を見たベニシアさんは一目惚れしたそうで、ところが実際は廃屋同然の酷い代物であった。でもきっと素敵に直せると彼女は確信した。夫の正さんは俄か大工さんになり、少しずつ智慧をしぼって手作りする。あれもこれもである。新築以上の手間隙が掛かったと夫君は言う。山岳写真の仕事が入ると山に行かなければならず、その工事が中断することもしばしばであったらしい。古民家の家の意味合いを多く残しながら、家族に合わせて使い易くする。自分たちの手で自分たちのカタチを作る。そして家族総出の家作りは家族にたくさんの思い出をもたらす。そんな拘りがあっての家作りだった。

 ベニシアさんは言う、「最初は荒れ放題だったが、手を入れれば必ずよくなる。私は絶対に小さい時から農家を継ぎたかったの。イギリスでは小さな家をコテージと呼ぶが、そんな光景を想像して、家族みんなで田舎に住みたかった。コンクリートジャングルのマンションなら一旦窓を閉めると、全く外気が入らないが、ここは隙間だらけ、でもそれがいいの。いい空気が入り嬉しいわ」と。今年高校生になった悠仁君は、今だにあれこれと、手を掛け続けるお父さんを気遣って手伝う。男同士の楽しい会話が弾む。大工に作って貰った新築なら、どことなく勿体なく気兼ねしなくちゃいけないが、古民家なら触るべきところがまだまだいっぱいあって、気兼ねなく触れるし、そのプロセスを楽しむのも楽しみの一つと語る正さん。このボロさがいいんだなぁと快活に笑う悠仁君。二人は百年前から台所に使用してあった煉瓦の加工に精を出す。玄関に敷こうという煉瓦だが、脚が滑らないように凹凸の刻みを入れているところだった。そうしてあれから13年、ベニシアさんご一家総出によって、同じ和の空間と言えど、どことなくキラリと光って違う手作り空間の素敵なご自宅に仕上がった。

 春一番咲く水仙の花をじっと見入るベニシアさん。述懐する。「四季折々変化する庭、自然との共同作業。だから本当の意味で日本を知り日本に根を下ろすことが出来たんだわ」と。ベニシアさんの著作『ベニシアのハーブ便り』(写真口絵は夫君の正さんが撮影したもの)は数多くの共感と支持を受けているが、当初ぼろかった家にも日本らしい佇まいを感じとった手作り暮らしの実践者がベニシアさんだ。庭作りに終わりはない。季節ごとに、欠かせない仕事がいつもベニシアさんを待っている。どんなに忙しくても庭仕事をすると落ち着く。お彼岸が過ぎて、陽が長くなってきたのを見計らって、今日は初夏に咲く花の苗を花壇に植える。ベニシアさんは自家製の堆肥を既に入れて栄養補給がしてあった。冬になる前に一度、春になる前にもう一度と堆肥を補給。栄養をいっぱい食べて大きく育てと苗を入れながら土に託す。植物の名前は面白い。ボリジのもとになっているのはラテン語のボラーゴ(勇気)、ボリジはお茶には使わずサラダで食べる。新しく苗を植えたら、必ず植物の名前が書かれた名札を土に挿しておく。これはベニシアさんの拘り!だって名前はみんなチャーミングで楽しいから。人と植物を結ぶのは植物の名前、それ自体にベニシアさんは魅かれている。勿忘草(Forget me not)など、私を忘れないでと花が言う。するとベニシアさんは決して忘れないわよと応える。花々とはそんな会話があると言う。それは人と花との「絆」に違いなく、花の名前自身がその心を教えてくれる。他にも蛙の手は訛って、カエデと。猫のしっぽに似ているから、Cat Tailとも。世界中でニックネームのような可愛い名前がたくさん見つかる。それは昔の人が植物たちと、まるで家族のように暮らしていたからではないだろうか、そしてそんな風でありたいとベニシアさんは言う。

 

       <Venetia’s Essay> 「植物に囲まれて暮らす」

 「季節とともに暮らせたら、とても幸せです。それは生命の輪の一部になること、草や木の鼓動を心で感じ、ひとつになることが出来るのです。わたしは毎日庭で過ごす時、ストレスや不安が溶けて消えるのを感じます。種を蒔く、水をやる、実を摘む・・・・・そんな単純なことを通して地球とのつながりや自然への感謝を知り、生きる喜びに満たされるのです。たとえ庭を持っていなくても、外に出て新鮮な空気を吸えば、気分は変わります。森の中や砂浜や川岸に腰を下ろせば、その瞬間、地球に生まれた奇跡を思い、すべての瞬間を賛美するべきだと気づくでしょう。わたしにとって庭は、素晴らしい地球の縮図のようなものです」

 イギリスから日本に来て38年、大原に根付いて13年、すっかり増えたベニシアさんのハーブたち、約200種。今じゃ自宅の周囲40坪の庭では収まりきらず、家の前に畑を借りて育てるまでになっていた。今収穫しているのはスペアミント。真冬の間も元気に繁り、早春大活躍をする。これからお友達が来る。そんな時ハーブティーでもてなすのがベニシア流である。

 

         ベニシアさんのハーブ収穫  スペアミントを採取する朝のベニシアさん

 

       <Venetia’s Herb Recipe> 「ハーブを楽しむ」

  ~ドライハーブティー~作り方手順~  ① 乾燥したローズヒップ(薔薇の実)とハイビスカスの花 それぞれ同量ずつ混ぜておく  ② 一人分小さじ山盛りにして2杯(約5グラム)の混ぜたハーブをお水が入ったポットに入れ、火にかける 沸騰したら火を止める  ③ 5分間そのままにしておく その後一杯カップに取る 以上の手順だが、ドライハーブティーは3種類あり、一つは薔薇の実とハイビスカスの組み合わせ。次はレモンバームとレモングラスとレモンバーベナの3種類の組み合わせ。そして3種目は、ドクダミとスペアミントの組み合わせなどだそうだ。方法は殆ど同じ手順だが、生ハーブがない冬の期間にドライを使うことが多い。ドライにしたハーブは必ずその効能や原形の絵を描いたラベルを貼っておくのがベニシア流。夏場風が通るような場所で乾燥させるのがよく、お茶にするのに約2週間乾燥させ、その後お茶や海苔などの缶に入れて、ラベルを貼り保存しておく。ラベルには例えばRosehip(薔薇の実)など、リュウマチや喘息に効くとか、ビタミンA,E,B1,B2,Kとか、カルシュームがありとか、ストレスに効くなどと書いておくようである。ローズヒップとハイビスカスの花のドライハーブ・ティーは、飲みやすくするためにハチミツなどを入れたら、疲労回復効果が抜群にありよろしいようで、ドクダミティーは単独だと抵抗がある嫌な味だが、スペアミントを入れると色も味もころっと変化して飲みやすくなるから不思議だとも。ドクダミは胃腸関係や便秘などでもよさそうだ。レモン関係のハーブはレモンの香りがしてとっても美味しそうだ。

         ハーブ缶棚  各種ドライハーブの缶など 

 

  ~フレッシュハーブティーの作り方手順~  スペアミントの生葉の場合 ① 採れたての生葉を荒っぽくざくざく切ったスペアミントを、一人分約15グラムにして、沸騰した湯1カップに注ぐ ② そのまま約10分間浸して(蒸すか?)おいてから飲む 以上非常に簡単で、消化を助ける効果があると。

         スペアミントのフレッシュティー  スペアミントのフレッシュティー

 

       <Venetia’s Gardening Diary>

 「わたしはずっと日記をつけてきました。庭専用の特別な日記もあります。この日記は季節ごとにやらなくてはならない庭仕事を思い出させてくれます。毎週日記をチェックして予定をたてます。今日わたしはコケの中に、春の使者スノードロップを見つけました。長い冬も終わり、庭仕事を始める合図です。花壇では雑草が小さな頭をのぞかせています。そろそろ日当たりのいい場所に一年草のハーブの種を蒔かなくては」。ベニシア流のルーティーンなのでしょう。

       キッチンのベニシアさん  キッチンでのベニシアさん

 

 (付記) ベニシアさんの日常はとにかく非常に忙しいはずである。あれもこれもあるからで、でも日本に根付いて、彼女の姿勢はいつも人の心に迫って来る。「横着は百代の敵」と言っているようなものである。僕はそんな彼女の真摯な生活スタイルが大好きである。精一杯頑張る。すると自然も真摯に応えてくれるのであろう。このNHK ハイビジョンのベニシアさんのシリーズは既にVol4まで放映が終わっているが、これから何度も再放送がされるであろう。僕もこの番組が好きで全部観ている。時間があり次第今後も中身を文章化して行きたいと考える。取り敢えず本日はVol1で終わりますが、これらの画像はすべて放映分から、僕が勝手にデジカメ撮影したもので、全部NHKさまに著作権が既存してあります。番組のご紹介ということで、NHKさまに是非お許し願えればと甘えて出させて戴きました。ここは個人的ブログであり、何も商売に使うものでは決してありませぬ故。もし差し障っておりましたら、是非ご一報下さりたくお願い申し上げまする。

 ベニシアさんのホームページである「ベニシア・インターナショナル英会話スクール」には、たくさんのメニューがあります。ベニシアさんのご自宅は一般公開されておりませんが、時々彼女が催すイベントには多分彼女のご自宅が見学出来ることでしょう。又このホームページは宝箱のようなもので、彼女の直接的な智慧や日頃のペーソスやエッセイが詰まっていて大変楽しいです。ブログもありますし、例えばハーブのことなどについて解説していらっしゃいます。

 

         ベニシアさんの総合記事   「京都・大原 ベニシアさんの手づくりの四季と暮らし」

 

        他の「猫のしっぽ カエルの手」 

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 2 朝市の仲間たち

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 3 春の摘み草 Vol 4 春を祝う Vol 5 陽光に誘われて

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 6 古き良き友 Vol 7 風薫る庭

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 8 初夏の里歩き Vol 9 夏を迎える

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 10 もてなしの心 Vol 11 雨の日を楽しむ

                                            「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 12 夏の大地の贈りもの             

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 13 夏の思い出

                             「猫のしっぽ カエルの手」 Vol 14 過ぎゆく夏

 

 順序は逆になっていますが、最新更新記事 「ベニシアさんのクリスマス 猫のしっぽ カエルの手 Vol 24 クリスマスがやってくる」                    

                                                               追って更新予定です!

 

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