無著像

無著像

 

 

無著像

 

 

興福寺・北円堂に 無著と世親の兄弟のお像(像高1m94cm)がある 初めて観た時の衝撃は忘れられない

兄の無著は桂の一木造りで 年老いて穏やかな眼差しをし 右手の遥か遠くを観ているようで 人間的な諦念を表現してあまりある

弟の世親の方は寄木造りで 壮年の顔をし 形相はやや怒っているようにも見え 左手遠方を観ているようなお顔だ

無著・世親とも 釈迦入滅千年後の西暦500年頃 北インドで大活躍し 法相宗を確立した兄弟だと聞く

私は特に無著が好きだが 無著の左手に持つ宝篋には 仏舎利を入れる篋だと解説を聞いたことがある

 

どちらもリアリティのあるお顔だが 無論実物の生き写しではない 鎌倉彫塑全盛の時代 運慶一派がこれを造り

仏像ではないものの 法相宗の教学の一環として 法相宗の宗源弥勒佛の脇座に 一歩出た格好で立ち

いかにも運慶一派が自信と確信に満ちて造りあげたかが よく理解出来る傑作中の傑作である

無著・世親兄弟自身を飽くまでも表現しているのであるが 運慶自らの自信を精一杯表現しているのであろう

 

最近NHK/BSで 日本の仏像を特集し 11月には日本の仏像100選を 2日間にわたって放映されると言う 今から楽しみだ

果たして この兄弟のお像は仏像ではないので 100選には選定されないかも知れないが 私は大好きな像であることに違いない

興福寺は藤原氏の氏寺で 春日大社は氏社であった 新しい国家の建設のために裂帛の気合が入っているように思われ

いつ拝顔しても感動で胸が熱くなる 宗派を隔てて裂帛の気合を観じ いつしか日本人の背骨になって立ち尽くしているかのようである

一般民間人参加のこの番組(NHK/BS)には 選に漏れることを覚悟して 私は一視聴者として このお像を投票をしている

 

今日は処暑 漸く涼しくなったが 明日京都で地蔵盆が行われると あの多くの賑わった祭りの後の余韻が広がり 

縹渺と秋風が吹くのであろうか それとも未だ暑さがぶり返し お彼岸まで去らないのであろうか 

銀座の野の花『司』から 吾亦紅の花を束で買ってある 妻の勉強する部屋にそっと飾ってあげよう 

広告
カテゴリー: 宗教 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中