爽籟(そうらい)から野分(のわき)へ

             おわら  おわら

おわら

 

 

 

爽籟から野分へ

 

 

台風襲来の予報聞きつつ やませが始まっていて 爽籟(そうらい)から野分(のわき)へといったところだろうか

空は未だ明るく 一瞬の嵐の前の静けさだろう 今夕には関東を直撃するようである 

街路樹の白い葉裏がヒラヒラと翻っていて妙に美しい

 

珍しく朝早く起きしていた妻から起こされた 未だ八尾の余韻が残っているらしく 若々しくはじけるような素顔であった

私の筋肉痛は当分治らないのではないだろうか あちこちに痛みがある それにしても若さとは何と羨ましく幽妙なものだろう

今夕の台風襲来の予報を妻に告げ 妻が明日出掛けるようになっていた京都行きを 今朝にと勧めた

 

新幹線のぞみグリーン回数券を握り締め 妻はそそくさと玄関を出た その時まるで小学生のよう 元気で明るかった

妻には当分の間 遠距離通学の苦労を強いることになる 大学院の授業がそろそろ始まり 研究室での作業も山積みである

京都にいる間は実家に宿泊し 一心不乱で学問に没頭することになるだろう 目をキラキラと光輝かせるそんな妻が好きだ

 

昨夕 メンテナンス部の全社員に総出で 三百表の土嚢作りと排水溝や看板の総点検等を今日の第一の作業として指示した

入居されている各テナント様には決してご迷惑は掛けられない そんな時このBlogの記事を目を瞑ってアップしてしまおう 

そして今夜来るであろう妻不在の淋しさを 嵐の中で静かに耐えよう

あの煌くような目の輝きに 独りで乾杯でもしながら 

「君の瞳に乾杯!」 (映画『カサブランカ』より)

 

 

尚風の盆のスケッチ絵は 「Copyright」吉川孝昭さんのものです

広告
カテゴリー: 季節の移ろいの中で パーマリンク

爽籟(そうらい)から野分(のわき)へ への7件のフィードバック

  1. 道草 より:

    京都も台風の余波のせいか、つい先程から雨が降るや降らずや雲行きの怪しい天候になってきました。しかし、今回は幸か不幸か(東方の御方には申し訳なく)、奥様単身の西方では大した影響もなさそうですから、ご安心くだされたく。今夜はそれぞれ独り身となって、お互いの存在を尚こそ強く認識されようと云うもの。硯水亭Ⅱさんは料理の腕も玄人裸足ですから、離れて居ても奥様は何の懸念も無く研究に没頭出来ますでしょうし。今夜はまた一入、しみじみと妻を思い遣る情酒をお愉しみください。
    「野分に寄す」   伊東静雄
    野分の夜半こそ愉しけれ。そは懐しく寂しきゆふぐれの
    つかれごころに早く寝入りし人の眼を、
    空しく明くるみづ色の朝(あした)につづかせぬため
    木々の歓声とすべての窓の性急なる叩(のつく)もてよび覚ます。
     
    真に独りなるひとは自然の大いなる聯関のうちに
    恆に覚めゐむことを希(ねが)ふ。窓を透かし眸は大海の彼方を得望まねど、
    わが屋を揺するこの疾風(はやて)ぞ雲ふき散りし星空の下(もと)、
    まつ暗き海の面に怒れる浪を上げて來し。
     
    柳は狂ひし女のごとく逆(さかし)まにその毛髪を振りみだし、
    摘まざるままに腐りたる葡萄の実はわが眼目覚むるまへに
    ことごとく地に叩きつけられけむ。
    篠懸の葉は翼撃たれし鳥に似て次々に黒く縺れて浚(さら)はれゆく。   
     
    いま如何ならんかの暗き庭隅の菊や薔薇(さうび)や。されどわれ
    汝らを憐まんとはせじ。
    物皆の凋落の季節(とき)をえらびて咲き出でし
    あはれ汝らが矜(ほこり)高かる心には暴風(あらし)もなどか今さらに悲しからむ。 

  2. 道草 より:

    先のコメントは道草です。 

  3. 文殊 より:

             道草先生
     
     夕べはおおわらわでした。社員の半分を夜間待機にして、警戒態勢を取りました。先ほど8時にようやく風雨が弱まり、今回の厳戒を解いたところです。直撃とは本当に凄いことです。地下鉄赤坂駅は電車の半分まで冠水し、不通になってしまうし、総武線では走っている電車のガラス窓が吹き飛ばされ、7人が怪我をしたとか、枚挙に暇がありません。当社の賃貸ビルはすべてテナント用のビルですから、普通の扱いではありません。平均床加重が㎡500キロで、すべてのビルに停電しても支障がないように、無停電装置を装備して御座います。いわゆるジェネレーターですが、そこは㎡で床加重2㌧になっています。看板類はすべて当社規格の中に納めてもらっておりますから、安易な看板屋が取り付く縞がないのです。ビルの鉄骨部分には大梁小梁をも設置してありますから、地震には絶対的な強さを持っているようです。これもすべて亡き主人の指示で作ったものでした。ル・コルビジェを参考にしながら、極力質素にして、実質がある、そんなビル群でしょうか。御蔭様で今回も何事もなく済んだようです。土嚢だけは前回使用したものがありまして、結局300個という少数で済みました。各ビルに平均500袋ずつ常時配置してあります。改めて主人の思いを感じられるばかりです。
     
     私の家内が昨朝早く行かせたのは、そんな危惧があったからで、新幹線は今日午前中まで駄目なようです。早く処理してよかったと思っております。御蔭様で無事京都の実家で元気にしているようで、ほっとひと安心致しました。まだ会社に来れないものが多く、不眠不休だったものの中から有志を募って、無事業務を再開したところです。海外インベスト組の連中は不眠不休のままでしたが、未だ自宅に帰れないものがいて、近くのホテルを50部屋ほど確保したところです。
     
     今日は仕事を早めに切り上げて、自宅に帰りましょう。その時ふと淋しさを感じるでしょうか。それもよしと致しましょう!有難う御座いました!
     

  4. (Kazane) より:

    台風の中のお仕事、お疲れ様でした。我が家の方も、地下鉄が止まってしまい、夫は一昨日の帰宅・昨日の出勤と大変でした。私は車の運転ができないので、夕ひばりさんのように、アッシーさんをすることもできず…。「今どこ?」「タクシー待ちの列がすごくてまだまだ乗れそうもないよ」
    なんて、メールのやりとりを続けていました。何はともあれ、台風が通り過ぎホッとしています。 硯水亭さんは、寂しい夜を過ごされたのでしょうか。でも、離れているときに、大切な人のことを想う時間というのも、素敵なひとときですよね♪お互いに違う場所で、それぞれの目的に向かっていても、心の奥には支えになる人がいる。だからこそ、安心して没頭できるのでしょう。とても素敵な関係だな…と思います! 

  5. みつえ より:

        硯水亭さま雨台風 川の増水などありましたが 植物達には 風が分け入らず 助かったようです。台風一過の今日 田圃には  爽籟 さやさや 稲穂を揺らしています。
    愛する人の輝く瞳 体の底から湧き出だす喜びでしょう。
    お幸せですね!!!

  6. 文殊 より:

           風音さま
     
     ご主人は地下鉄利用のご勤務でしたら、大変だったでしょう!赤坂駅は完全に水没し、都会の地下の怖さを改めて知らされましたね。当社では特に被害はなく、但し万一に備え、テナントさまのご不便にならないようにと万全の備えにしたものでした。台風はまだいいのですが、当社では冬季雪が降ると、全員朝5時の出社と定められております。地下駐車場に出入りする各社の車に迷惑を掛けないように、除雪作業をするために出社を早くしているのです。御蔭様で、どこのテナント業の会社より、いつも完璧だとお褒めを戴いており、格安な当社の賃料を求めて入居されるテナントさまを、贅沢に選定出来る良さがあり、御蔭でいいテナントさましか集まらないようになり、そんなささいなサービスが全体的にいい循環を生んでいるのです。御蔭様で今回も無事で本当によかったと思っております。
     
     妻が京都に帰った最初の夜は、そんなこんなの忙しくせわしない業務だったものですから、目先の社員ばっかりに目が行っていて、ついぞ淋しさを感じる暇はありませんでした。昨夜でしょうか、若干の淋しさを感じたのは。真夜中に、投資部門の連中から買いの決済を得るために電話があったのですが、その時もしや妻かと思って可笑しかったですねぇ。離れている時は、妻は勉強に精を出していることが分かっていますから、何も連絡致しません。彼女は私の声を聞きたい時だけ、ひょんな機会に電話が来ます。お互いに立場を尊重する、この一点だけです。 
     
     風音さまも、ご主人さまと仲良く頑張っていらっしゃって、私達もそうなりたいと存じております。今日は有難う御座いました!
     

  7. 文殊 より:

            野の花さま
     
     台風は東半分を完全に横断した割には、大過なくよかったですね。野の花さまのお庭の花々には恵みの雨になられたことでしょう。
    今日は白露、と言っても真夏のような暑さで、朝2時間ほどの散歩は堪えました。周辺の家々の花々を見つけにデジカメをぶら下げ出て行ったのですが、何の収穫もありませんでした。意外に今の時季は花が少ないのですね。やはりお彼岸を待たないといけないのでしょうか。確かに秋の七草の咲き揃うのはお彼岸の頃かと存じます。
     
     ここにおいでになられる「カフェと本なしでは一日もいられない」のHawyakawaさんのBlog 8月27日のエッセイに「手のひらのスチームアイロン」という感動的な文章が載せられておりました。手でのす、手のしアイロンのお話です。医者は手当てといい、辰巳芳子さんのような料理の方は手塩といい、すべてそれらは自らの手から相手の心へということでありましょう。野の花さまは手仕事、或いは手造り、同じことをなさっていらっしゃるのだと思われてなりません。 いいお仕事をなさっているなぁと改めて思わされます。おまけに貴女さまの文章は手書きのような文章でいつも感服しております。妻への愛情も、二人して手塩を掛けて育てて行ければいいなぁと、そう考えています。確かに今は絶頂かも知れませんが、お互いを慈しむ心さえあれば、何とかなるのかなぁと覚悟しております。今後ともよろしくご指導ご鞭撻下さりませ!
     

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中