連理の賢木(さかき)

 

2006_01080009.20

                                                        妻が撮影した当時の相生社 足跡は妻のもの

 

 

                   連理の賢木(さかき) 

 

 

     あれは一昨年(おととし)だったかなぁ お正月に 貴女が糺すの森で巫女さんだったのは

     下駄で素足で緋袴の貴女が 処女雪を蹴散らして 相生の連理の賢木に 願懸けしたんだっけね

     婚儀のお約束が出来てても ウチ心配どしたぁと あの日の雪  白ぉおしたなぁ

 

     それが今日のハレの日 貴女の唇にさした紅 全身全霊白無垢の花嫁衣裳 何て神々しいの

     いけない こんな人を情欲で蝕んではと紅連の炎が遠くへ去ってとぐろ巻き しっかり立たなければと足を踏ん張り

     神の御前にて幸せにすると誓えば 何処までもついて行くと貴女が言い 嫌どすこんなこと人前でと眼を合わす

 

     式次第は 他人事のようにひとりでに進んで行き 二人心の裡だけでの会話 連理の賢木か綾錦 

     ウチおくどもお針子はんもでけへんえ こんなウチでも早くぅに貴方のお嫁に行きとおす

     何もかもいっぺんに出来まいて 少しずつやったらええんやよと私が含める そえから貴女は憑いたように学問へ

 

     勉強で特に成果は求めない私 死ぬる瞬間までが勉強と激しい貴女 時間はないのだとなりふり構わず

     いつも直ぐに没入する姿勢 ただそれだけで貴女を心から信じてて 文机に向かうひっそりとした花嫁

     それならば 弥勒の宇宙のことわり 釈迦入滅後五十六億七千万年後の娑婆の幸せを追求してみせよと

 

     何処までも勇気を持って 孤独なる道をひた走ればいい 何処までも傍で支えきる覚悟でいるのだから

     とっくにありきたりの幸福を捨てた貴女だから 私が何時でも傍についていればいい 二人は連理の賢木

     今日の佳き日 糺すの森の奥深く 二人の祓いと清めが終へたまふ

   

    連理の賢木 連理の賢木

 

二本の樹が交差し一本となり もう一本は子宝

 

                               硯水亭

                                           平成十九年十月十三日 大安吉日   

 

 

 

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