はぜらんの花の終わる頃

はぜらん

 

 

 

はぜらんの花の終わる頃

 

 

我が家の屋上庭園の片隅で、健気に咲いてくれたはぜらんの花期が終わろうとしている。

最期の花を伐り採って、小振りの益子焼きのミルクピッチャーの中に活けてみた。

ピンクの小花や細かい枝や紅い実が方々に跳び爆ぜている。

小さな花ながら、一瞬華やいで幸せな気分にさせてくれ、

雨模様の朝の霊気の中でひと際存在感があった。

 

多くのテナントを抱えていると、人が生まれる嬉しいお知らせより、

喪のお遣いの方が圧倒的に多い。 中には大切な方もいる。

明日皇后さまの生誕の日だと言うのに、その方の野辺の送りをしなければならない。

お世話になりっ放しの八十八歳のお婆ちゃんで、嫁の心配までしてくれて、

生前何かにつけよくして戴いた思い出ばかりが、走馬灯のように過ぎり、

はぜらんの花の前で古いアルバムを取り出し、その方を探して思い出ポロポロ。

 

そう言えば、今日と明日、日本橋で「べったら市」がある。

酒糟と蜜で漬けた甘く真っ白な沢庵漬で、今や市でなくても買えるが、

明日の恵比寿講に合わせて出るこの市は、江戸っ子にとっては格別の市だ。

約六百件の露天が都心に立ち並び、中には「切り山椒」の和菓子も売られる。

本来「切り山椒」は浅草の酉の市で売られる素朴な味の和菓子だが、

これらを食べ終えれば一挙に冬が近づき、酉の市が立ち、愈々年の瀬と言う意味だろうか。

 

こんな風にして書いていると、眼下に美しい朝の光が、品川の海の彼方雲間の切れ間に、眩しく満ち溢れていた。

更に家内からの朝電話があって、明日帰って来ると言う。月曜の京都では時代祭りや鞍馬の火祭りがあるのに、

大丈夫かいと聞いたら、日曜日には日光の二荒山神社で例祭があるので、二人で日光の紅葉を見たいのと言う。

それでは日光のガランドウな秋の大空に、二人して足を長々と伸ばしに行きましょう!

 

 

広告
カテゴリー: 季節の移ろいの中で パーマリンク

はぜらんの花の終わる頃 への4件のフィードバック

  1. 道草 より:

    今朝の京都は小雨模様です。大堰川の日吉ダムで貯水量が20%迄に減少していますので、丁度よい雨といえます。爆闌(はぜらん)は路傍でもよく見かける花ですが、こうして所を得るとまた一層の風情があろうというものです。午前中は開かずにいて午後3時を待って咲くから、別名が三時草とか。自分の出番をちゃんとわきまえていて、なにかいじらしい気がします。人間もかくあるべし・・・かと。三時の貴公子・三時のあなた・星月草・夜々の星など様々な呼び名がある中で、「おしん草」の謂れは知る人ぞ知るでしょう。硯水亭Ⅱさんの年代の方にはどうか、とも思いますが博識ですからご存じかも。しかし、奥様の年代となれば、さすがに如何でしょうか。
    日曜日には、お二人で二荒山神社のお祭りですか。日光などと遠くへ行ってしまわれ、京都の時代祭りと鞍馬の火祭りがさぞ寂しがることでありましょう。
     
     
    「雑草」    北川冬彦
     
    雑草が
    あたりかまわず
    伸びほうだいに伸びている。
    このけしきは胸のすく思いだ、
    人に踏まれたりしていたのが
    いつのまにか
    人のひざを没するほどに伸びている。
    ところによっては
    人の姿を見失うほど
    深いところがある。
    どしどし伸びひろがるがいい。
    そして見ばえはしなくとも
    豊かな花をどっさり咲かせることだ。

  2. (Kazane) より:

    屋上庭園があるなんて、素敵ですね。憧れてしまいます。明日の天気予報、当初は傘マークがついていたのに、晴れに変わりましたね。やはり硯水亭さんご夫妻効果でしょうか(^^)行楽日和になりそうですし、ぜひお二人で秋の日光、楽しんできてくださいね♪

  3. 文殊 より:

          道草先生
     
     いやいやぁ、本日は二度もご投稿下され、何と御礼を申し上げたらいいのでしょう。有難う御座います。はぜらんは三時草とは知っていましたが、夜々の星や月見草や三時の貴公子や三時のあなたなど知りませんでした。おしん草も知りませんでした。「おしん」って、あのテレビの連ドラだった「おしん」でしょうか。だったら私は勿論ギリギリでおしんを知っておりますが、妻は知らないと思います。ここ最近日本映画チャンネルで放映になったばかりです。辛抱して世に出て行く一人の女性の生き方を追求したものですね。そんな健気さからおしん草とついたのでしょうか。当然後付けなのでしょうね。
     
     この花の一番素敵なところは、枝ぶりが自由闊達にして華やいでいることです。真っ赤な実は弾け跳ぶのでしょうか。何か増えるような気がしています。それとピンクの花の可愛さでしょうね。黄色い芯も可愛いです。こちらも午後から本降りになって来ました。夜の今になっても雨は収まっておりません。気温はやや高いので、少し蒸し暑く低気圧が近いのでしょうね。
     
     いつも家内には斎王代のお話とか、お祭りの時には必ず大抵駆り出されることが多く、今回の時代祭りにも少々話しがあったようですが、勉強を優先したようです。来期のドクターコースに相応しい勉強があるのでしょう。時代祭りも、私が大好きな鞍馬の火祭りも残念ながら、さぞや淋しがることでしょうね。とても残念です。ところが普段京都の紅葉しか観ていない方は北海道や東北などの雄大な紅葉が目新しく好きなようです。過去には大雪山の紅葉は十和田の奥入瀬の紅葉や山形蔵王の紅葉を妻に見せたことがあるのですが、日光は初めてなのです。麓の金谷ホテルではなく、奥日光の丸沼の温泉地を宿泊地に選びましたので、そこでノンビリしようかと存じています。山の気温は10度しかないでしょうね。済みません!!!

  4. 文殊 より:

         風音さま
     
     当家の屋上庭園は、本来なら全部をしたかったのですが、予算の関係で、当家のペントハウス専用のお庭に致しました
    防水加工が大変で、相当な予算を食います。日暮里夕焼けダンダンの近くにある朝倉彫塑館のように、屋上を全面的にするのが
    夢なんですよ。土壌も相当入れましたので、結構な樹木がなります。お掃除などで少々大変でも落葉樹を植えております。お花は
    皆業者さん任せで、思うようにやって下さいと言ってあります。全部で80坪近くあるので、見栄えがする庭園ですが、先日の大騒ぎで
    若干庭の植物が荒らされました。これも授業料かなぁと断念し、植木屋さんの登場を依頼しているところです。
     
     下で天候が悪いのに、山の上では絶好のお天気の時もあります。変わり易いので、特に気にしておりませんが、
    修善寺湖畔ではモーターボートで、妻にサプライズしようかと思っています。小田代ヶ原では草紅葉が満開でしょう。
    久し振りに、白樺の「貴婦人」と言う樹に逢って来たいと思っています。どこへ行くにもたった二人です。燃えて手を組んで
    大いにそぞろ歩きをして来ようかと考えています。又ご報告しますね!
     

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中