花荒れ・花嵐・花筏 そして櫻御飯

 

櫻御飯

 

 

               

                花荒れ・花嵐・花筏 そして櫻御飯

 

 

 二日以上続けて花荒れの日が続き、夜半から花嵐。夜中に白い花びらがチラチラと真横に降る花の乱。屋上の私の庭まで舞あがってくる櫻の花びら。明けて今日になると花筏がそちこちに見える。昨晩花嵐の中で、塩漬けの櫻(関山という八重の櫻)をサラサラと叩いてから、昆布を出汁に粳(うるち)ともち米を半々にしたお強(おこわ)を造らんと、一時間真水に浸け、30分笊(ざる)に取り出して水切りをしてから炊く(無論塩漬け櫻は塩をさっとはたいて炊く寸前に入れる)。櫻御飯である。部下の自宅から持ってきて戴いた櫻が半分花をつけていて綺麗!机上にザックリと挿す。備前の壺にはよく似合う櫻である。白い花で、八重には未だ少し早い。多分里櫻の一種だろう。ここに妻がいたら、どんなに歓んでくれるであろうかなどと静かに思い描きながら、寂び寂びと食す。京の都は櫻爛漫であろう。妻が花冷えにでもならなければいいがと考えつつ、京の写真を撮り続けているYouさんが撮った最新の櫻の画像を横目に観て食べ終える。四月八日は毎年何かと気忙しい。疲れた身体を横たえ、ショパンのピアノ曲を聴きながらいつしか眠りにつく。

 

さくら散る

 

 日本橋の建築現場での打ち合わせの後、からりと晴れ上がった爽快な外気のなかを、車椅子を押して戴いて、近くの小さな公園へ。昼過ぎてから雨の様子が跡形もなく、櫻は観るも無残に散っていた。10%の花びらだけついているだろうか。櫻木全体がベンガラ色のように紅く、やはり何処となくうら哀しいが、一つのイノチが絶え、再び同じ死の淵から新しい生命の鼓動がする。花の後から赤い幼子のような新芽が出ている。辛夷の花はもっと鮮やかで、薄緑の葉を大きく出していた。死と生は常に隣り合わせであるのか、或いは一つであるのかも知れない。今宵も縹渺と過ごそう。妻のお腹には盛んに成長を続けている我が子がいる。新しい鼓動に耳を澄ませば聞こえる嬉しい鼓動の音がする。ぼやぼやしていたり感傷に浸っている場合ではない。櫻とともに生き抜いてゆかねばならぬ。そうして人はこの花の繰り返しを何千年でも引継ぎ、語り継がれてゆくだろう。

CIMG0436

辛夷の新葉

 

 永らくお留守を致しました。もうご心配には及びません。本日よりコメント欄を開けさせて戴きます。

どうぞご無理をなさらずに、皆さまの遊び場としてお気楽にお書き下さりませ!尚多くの方々からたくさんメールを頂戴致しました。

友人・知人もさることながら、今までお知り合いでなかった方からも多くお励ましを受けました。この紙上を借りて篤く御礼を申し上げます。

各記事にそれぞれ貼り付けたい思いは山々ですが、個人的な御意見もあり、長く投稿を戴いている道草先生のみ貼り付けし掲載致しました。

どうぞ、それもご了解下さいまするよう、伏してお願い申し上げます。皆さまと個々に硬く強く通じあっていると心底から信じています!

皆さま!心より御礼申し上げます。有難う御座いました!

 

 (硯水亭)

 

 

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花荒れ・花嵐・花筏 そして櫻御飯 への6件のフィードバック

  1. (Kazane) より:

    硯水亭さんの真摯な態度が相手の方にも伝わったのでしょうね。良かったです(^^) それにしても、昨日の風雨はすごかったですね。今朝の出勤時には、もうほとんど桜の花が残っていませんでした。一気に、目に映る色が変化してしまったように感じられます。
     消える命があれば、誕生する命があり…。お子さんの誕生、待ち遠しいでしょうね。私は、硯水亭さんがお子さんを初めて抱くときの感想が楽しみです。子煩悩なお父様になられるのでしょうね(^^)  

  2. 文殊 より:

         風音さま
     
     早速のお越しを有難う御座いました。多分連日でしょうか、喧々諤々と議論を致しました。相手を負かそうという気は
    さらさらないのです。自然体で私の主張は主張として申し述べました。あちらの方のお話を聞くことも大事でして、今を
    思いますと、やはりどなたに対しても先入観はいけないなぁと心底感じました。ご心配お掛けして済みませんでした。
     
     葉櫻でしたね。夕ひばりのお姉ちゃまが葉櫻の会に入れてくれそうで嬉しくてなりません。
    花びらが散ると、少々感傷的になって参りますが、そこから又新しいイノチが出て来るんですからねぇ。自然は偉大です。
    多分私の場合は子供というより、孫を抱くような感じになるかも知れませんね。何でもいうことを聞いちゃう!ぷぷぷ!
    ここで感想もしゃべりますか?お聞きになりたければ、きっとしゃべるでしょうね。楽しみです。

  3. 良枝 より:

    こんばんわ。りんこです。
    あぁ、よかったですね。
    コメント欄復活おめでとうございます!
    桜のご飯おいしそうですねぇ。
    お茶にしてもご飯にしても
    もちろん眺めるにしても
    私に対して桜は本当にやさしいんです。
    そう思いませんか? 笑

  4. 文殊 より:

          りんこさま
     
     今晩和!
    お陰様で復活です。ご心配をお掛けして済みませんでした。
    同時に有難う御座いました。櫻御飯はサラサラはたいて使うとちょうどいい具合になりますよ!
    櫻茶も塩味ですが、それも壜から出して、直ぐ使うとしょっぱいですね。櫻茶の場合はちょっとした工夫で塩抜きします。
    櫻好きの方が櫻の真下に来ると、よ~~く来たなぁとえらく歓んでくれますよ!櫻だって憶えているかもね。
    特にりんこさんには櫻は優しいですよ!一年で櫻が見られないのは八月だけ。
    後の月は毎月どこかで見られますから、おかしいですね。多分350種類以上の櫻があるためでしょう!
    今夜もお越し戴き有難う御座いました!
     

  5. 道草 より:

    夜半からの雨が降り続いています。今週はこれで二度目の雨。市内で満開だった桜(染井吉野)は散り始めました。染井吉野は散り始めましたけれど、まだまだこれから満開になる桜も沢山あります。鞍馬・貴船・清滝・高雄辺りは八分咲き。三千院・梅宮大社・大野ダム・御室仁和寺はちらほら咲きとの桜便りです。京北の常照皇寺もやっと蕾が膨らみ始めた、と知人からの便りがありました。来週初めにでも出向く予定をしております。
    今回の件では、私の不徳もあって多々ご迷惑をお掛け致しました。申し訳ありませんでした。こうしてまた再び交流の復活が叶い、何物にも優る歓びと観じております。その間の奥様のご心労も一重にお察し申し上げます。しかし何より、純真な生命が何事もなく育まれ大きくなりつつあることの、これに勝るものはありません。下記の詩の深奥は、これからの長い年月を掛けて脈々と硯水亭家に引き継がれて行くことでしょう。
     
     
    「さくら」  茨木のり子ことしも生きてさくらを見ていますひとは生涯に何回ぐらいさくらをみるのかしらものごころつくのが十歳ぐらいならどんなに多くても七十回ぐらい三十回 四十回のひともざらなんという少なさだろうもっともっと多く見るような気がするのは祖先の視覚もまぎれこみ重なりあい霞立つせいでしょうあでやかとも妖しとも不気味とも捉えかねる花のいろさくらふぶきの下を ふららと歩けば一瞬名僧のごとくにわかるのです死こそ常態生はいとしき蜃気楼と

  6. 文殊 より:

           道草先生
     
     いいえ、今回の事態は私が招いた事態でした。もう少しきちんと書いていれば、誤解や曲解が解けるのにと反省すること頻りです。それよりも逆に先生の記事まで削除してしまいまして、どうして謝ったらいいのか勝手口が見付かりません。本当に申し訳ないことを致しました。ワードにコピーをして取っておけばよかったと、心から謝罪申し上げます。本当にあの時は冷静になるべきでした。心から申し訳ありませんでした。又残念なことに今回久し振りじゃないでしょうか、京都の櫻を見れないのは。至極残念で堪りません。でもこうして京都の花便りを寄せて戴いているんですから、有難いことです。手に取るように分かります。どこかで書きました通り、仁和寺さんの御室が満開に咲いた頃に常照皇寺の九重櫻が満開になるはずです。今年は寒かったので、来週は水曜日以降でしょうか。予想は外れるかも知れませんが、櫻の感覚がそんなことを言わしめます。原谷の枝垂れもいいでしょうね。半木の枝垂れはもう終わったでしょうか。あそこは日当たりがいいので。あそこに行くといつも植物園に行くんですよ。植物園の樹木や下鴨神社さんの樹木は美しい新芽をつけている頃でしょう!
     
     茨木のり子さんの詩はさすがに凄い詩ですねぇ。櫻の精をご存知なご様子とお見受け致しました。特に最後の「死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と」とは素晴らしい表現で感心致しました。私たちもそんなに数多くの花見が出来るわけではないので、せめて春爛漫の頃、花に明け暮れて過ごしたいものです。本当に色々と有難う御座いました!
     

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