夏越(なごし)大祓いの御神事

 

 

 

  夏越の祓い お手水場に開く紫陽花

 

 

 

 

 

       夏越(なごし)大祓いの御神事

 

 

 6月30日になると、どうしても話題に出したいのは、夏越の大祓いの御神事のことでありましょう。律令年間から約100年ほど行われ、ずっと途絶えていた行事が江戸時代に復活するのですが、明治の御世になってから一旦禁止になったり、再び解禁になったりしていました。夏越と大祓いが常にごっちゃになっていた何よりの証拠で、本来は別々のものであったに相違ないのですけれど、今やそのどちらとも引き合うようにして一緒になった行事と言っても差し支えないでしょう。そもそも何処が政治的な判断しかねる話ですが、「夏越」と言う名目では、伊勢の神宮でやらない行事で、伊勢の神宮では「大祓い」だけになっていたことから、夏越と大祓いを、即刻同時に認め難いということになったのでしょうか。

 いずれにせよ、夏本番を前に厄除けや魔除の意味がありました。「茅(カヤ=チ)」と言う類稀な成長の早い植物にあやかり、「ケ(穢れ)」を付けて流すこともありますし、茅の輪(胎内)くぐりをすることによって、新しく強い魂を入れ替える意味もあったのでしょう。「蘇民将来」伝説では、小さな茅の輪を作って、それを身体に身につけ悪魔除けにした説もあります。概して意味はみな同じなのですが、最も古い習慣・習俗では、七夕神事はお盆の行事の一端だったのです。佛教が導入されてから、お盆の行事のみ取り上げられ、七夕さまの行事だけが置いてけぼりにされました。でもそのお盆の行事の前にも、「禊(みそぎ)」をする必要がありました。と、申しますのは、古くは一年間を二度に分けてあるのが普通でした。従って現在残っている民俗には12月と6月、7月と1月、それぞれ酷似しているのです。年末の大祓いもありますが、こちらは「年越しの大祓い」と呼ばれています。

 

 

 

 

 和菓子・「水無月」 外郎の場合と葛の仕立てがある 紅い豆は邪気を祓ってくれるので必ず大豆が乗っている

 

 

  日本人は祓いと清めによって、幾らでも再生出来る。そのことは、日本人の根本精神になっているように思われてならない。禊をして新しくなれると言う民間信仰は通常に行われていた確実な証であり、民間信仰は、それほどに根深いものだし、僕たちの根本中道に芯から入っているように思える。単純に、高が民間信仰のことであろうと思われるかも知れないが、そこが実に重要なことである。この水無月の最後の日に、外郎(ういろう)か葛かどちらでもよく、要するに紅い魔除の大豆の「水無月」があればいいことである。そんなことをしみじみ考えさせてくれる今日である。そろそろ七夕さまとお盆の準備をしなければならない時季到来ということだろう。

 暑い夏を迎えにあたって、人それぞれに、それぞれがお元気でいて欲しいと、心から願うばかりである。お盆とお精霊さまと、真摯に向き合い、お互いの奮起を確かめ合うのもよかろうと思う。皆さんのお宅でもご先祖さまのことを是非想い出して欲しいと願う。そこに眼に見えない相乗があり、ご先祖さまが、きっと眼に見える手助けをして下さるに違いない。おしょうしな!

 

 

 

 愛宕神社の茅の輪くぐり 茅は生命力の象徴であった

 

広告
カテゴリー: 歳時記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中